ボールを絶対に前に進ませない。単純です。
攻撃はQBから始まるのだから、まずはQBを倒すことが第一目的です。
ランプレイならボールを持っているRBを倒します。
パスプレイはパスそのものを邪魔します。それだけ。
QBを捕まえることを「サック」と言います。
「あーっ、なんとマニング、この大事な局面でサックされました!」など。
または「ブリッツ」とも言います。
これはサックする守備選手のポジションが異なるだけで
サックはサックで同じ。なんらかの特典があるわけではありません。
野球に例えると外野のフライを内野手がキャッチする、みたいな…
内野手が獲ろうと外野手が獲ろうとワンアウトはワンアウト。
ブリッツの場合は
「ブリッツが入りました!ポラマルの快挙です」等と実況されます。

最強の守備は言わずもがな
「ボールを奪って攻撃権を取得すること」(ターンオーバー)です。
パスをキャッチする、もしくは攻撃側選手がうっかり落としたボールを
守備側が確保すればそうなります。
この「ボールをうっかり落とす」ことをファンブルと呼称し
アメフト選手ならば一番やってはいけないミスです。
ファンブルボールはいわば「フリー」となり、
それを確保したチームが攻撃権を取得します。
よってファンブルの局面になると両チームの選手全員がボールに群がります。
たったひとつの小さなボールに
身長2メートル弱、体重100キロ超の巨漢どもが一斉に飛びかかる。
「ああーっファンブルです!リカバーしたのはどちらのチームでしょう!」
アナウンサーも絶叫。
審判は山のように折り重なった選手を掘りわけ
(本当に人山を掘っているようにしか見えない)
ボールをキャッチ(リカバー)している選手を確認します。
攻撃側選手なら攻撃続行、守備側選手ならターンオーバーというわけです。

ちなみに。
専門用語も人名も全部片仮名でわかりづらいですが
上記実況例の中の「マニング」「ポラマル」は選手名です。
NFLの選手には聞きなれない名前も多いので
専門用語を知らない素人はそれが人名だか用語だか一瞬判別しにくい。
「さて、パンタースミスの登場です」といきなり言われても困るというか。
バンダージャットという選手もいるのでパンタースミスという苗字もあるのかと
つい納得してしまいそうになるんですが
この場合はパンター(ポジション名)のスミスさんが登場したという意味です。
「おっと、リバースがリバースしました」ということもよくある。
リバース(選手名)がリバース(プレイ名称)を仕掛けたというアナウンスですね。
うわー、わかりにくい。(シロートには)
ロスリスバーガー、ハセルベック、タトゥープ、ポラマル、フシュマンザーデ、
ランドリエル、アーラッカー、スプロール、クラインソーサー、ハイタワー、
アーチュレータ、ゴスコウスキー、ビナティエリ、ユメンヨラ、マウマレウナ
バルジャー、ヴァンデンボッシュ、ショッキー、マカリスター…全部人名。
アメリカって移民の国なんだよね、と妙な感慨にふけったり。
ジョン・スミスとかジョン・ドゥとかアラン・スミシーとか
ウィリアム・ウィルソンのような名前は
逆にそれはそれでありふれている分覚えにくかったりするので
変わった名前の方がいいかもね。一度頭に叩き込めば忘れない。

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