攻撃はスクリメージラインにスナップされたボールを…という基本知識は省略して
早い話がQBがボールを手にすることから始まります。
もちろんそうでないシーンもあります。
QBがボールを受け取ると見せかけて実はRBがキャッチしたり
こともあろうかQBが全然別位置で構えたり。(ワイルドキャット)
しかしまぁこのような変わった戦術は「稀」だからこそ機能するわけで
概ねは「QBがボールを手にする」で攻撃スタートとなります。
テレビ観戦の場合はそれで充分です。
QBがそのボールをどうするかによって攻撃の種類が分かれます。
| ランプレイ | 
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 選手がボールを持って前に走るプレイです。 
「リバース」「スクリーンプレイ」などパターンがありますが 
基本はQBから手渡されたボールをしっかり抱えて前に走る。それだけ。 
ほとんどはランニングバック(RB)というポジションの選手がやります。 
(攻撃開始前は大体QBの後ろかすぐ傍に位置しています) 
強いチームにはエースRBがいて 
「彼にボールを預ければ大丈夫」という形が出来上がっていたりします。 
RBには「守備側選手の間をすり抜ける小柄ですばしこいタイプ」と 
逆に「相手選手をどんどん跳ね飛ばして突き進むごり押しタイプ」がいます。 
「小柄ですばしこいタイプ」は謂わば「アイシールド21」の主人公セナ。 
後者は10ヤードライン(もしくはエンドゾーン)が目の前という場面で 
登場します。ブロックする選手を掻き分けて無理やりボールを押し込む… 
つーか捻じ込みます。パワープレイそのもの。 
典型的なごり押しタイプでありながらその巨体に似合わず素早い 
ジャイアンツのジェイコブズは両方の長所を兼ね備えた稀有なタイプ。 
ジャイアンツ戦を観る機会があったら要チェック。 
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| パスプレイ | 
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 プレイ開始直後に敵陣に向かって弾丸のように走り出す選手がいます。 
ワイドレシーバー(WR)やタイトエンド(TE)というポジションの選手です。 
(攻撃開始前はフィールドの端っこに位置しています) 
QBは彼をめがけて遠く長いパスを投げます。 
成功すればあっという間に10ヤード獲得どころか 
もしかしたらタッチダウンまで一気に行ける夢のようなプレイですが 
やはり失敗することも多いし、万が一守備側選手にキャッチされると 
その場で攻撃権が相手に移ります。 
インターセプトという守備のビッグプレイです。 
「おおーっと、インターセプトされたぁ!!」とアナウンサーが絶叫します。 
さらに「ターンノーバー!これは痛い」と実況は続きますが 
ターンオーバーとは攻撃権が守備チームに移ることです。 
(発音がいいのか「ターンノーバー」と聞こえます) 
パス失敗のみならず攻撃そのものも終わり。 
すぐにプレイが止まればまだいいんですが、そうでなければ 
攻撃担当の選手たちが守備をしなくてはいけません。 
QBでさえも相手選手にタックルかまします。 
なんせパス失敗はQBの責任だったりするので必死です。 
距離は稼げるけど、そのぶんリスクも高い。 
ある意味ハイリスクハイリターンなプレイと言えるでしょう。 
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| スクランブル | 
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 QB自身がボールを持って前に走るプレイです。 
「スクランブル」という名称の通り、通常は滅多にありません。 
ただし本来はランかパスの予定が、にっちもさっちもいかなくて 
QBがやむなく走り出すケースもあります。 
この戦術の欠点はQBの怪我の確率が高くなる点です。 
QBはチームの要なので怪我休場或いは戦線離脱となると 
チームにとっては大ダメージ。 
ゆえにこそ「スクランブル」は非常事態の最終手段と言えます。 
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